【S.Fさんの質問に対するK.Sさんの回答メール】※会員用MLでのやりとり(抜粋) 
       
      Q.ダムの流木について知ってたら、教えて下さい。 
      流木処理をするための、民間企業、団体を調べています。 
      電力会社の子会社、一般の産業廃棄物処理業者以外に流木を有効利用するための体制を知りませんか?  
       
      (回答).関西電力の子会社ですが、「関西総合環境センター」と言うのがあって、そこが弱った松の活性化に炭を根の周りに埋める技術を持っていて、その炭材には天竜か富士川だったかの、ダムに貯まった流木が一番、って聞いたことがある。「関西総合環境センター」は紹介できます。  
       
      Q.もうひとつ。流木は法的に誰のものなんでしょうか。  
      (回答)一級河川なら、国のものと違うかな・・・  
       
      Q.処理する義務はどこに?  
      (回答)管理受託している、県のものと違うかな・・・  
       
      Q.というような事は、どんな、法律を調べれば良いのでしょうか?  
      (回答)河川法違うかな・・・・全部確信ない。※ここから他の方から、以下の回答メールが入りました。 
       【I.Mさんの回答メール】 
       
      長岡のI.Mです。ごぶさたしてます。その話題に乗ってみます。   
      電源開発の子会社が奥只見ダムだったかに溜まる流木を利用して木酢や炭をつくって  
      いるのは聞いたことが有ったので、電源開発、流木、木酢で検索するとこんなのがヒット  
      しました。流木で化粧品をつくっているそうです。  
      http://www.jpower.co.jp/news_release/news/news139.htm  
      流木の所有権ですが、以下私見です。間違ってたらどなたか訂正願います。  
      番号や名前の付いた?りっぱな材木が流れてきたら遺失物法でいう遺失物かも。  
      それなら元々の所有者が有ります。  
      所有者が故意あるいは過失により流した場合は所有者に処分させることができるかもしれません。  
      しかし通常流れてくる流木は所有者も分からない、材木としても価値のないものがほとんどですが、川から引き上げて捨てようとすると廃棄物法にかかります。  
      河川法では、土砂等の採取を許可制にしていますが、これは旧河川法時代の昭和30年頃に砂利の乱獲が問題になって追加された規定です。  
      Aさんの土地の土石や竹木はAさんのものと同じ理屈で、国有地である河川敷の土石や竹木は国有財産法上の国有財産となりますが、河川法では、この特例として許可を得れば採取できるようにしたものです。  
      一方、流木の採取を許可の対象としているという話は聞いたことがありません。  
      流木は国有地に付属するものでもなさそうなので国有財産とはならないように思いますし、流木の乱獲?が社会で問題を起こさないなら行政法である河川法が流木の採取を  
      許可の対象とする必要も無いと思います。  
      土石や竹木の採取についても、社会通念から見て量が少なく一時的な場合は、     
      河川の自由使用の範囲として許可は必要ありません。  
      要は他に迷惑をかけなければ使用は自由だと言うことだと思います。  
      ちなみに民有地の河川敷の土石や竹木は民有地の所有者のものですので、河川法の  
      採取の許可は必要ありません。かってにとるとその土地の所有者に怒られますが・・・。  
      (土地の形状変化の行為については他に影響があるため河川法の許可は必要です。)  
      河川にはダム、堰、取水施設、梁、漁具、桟橋、橋、水門等様々な施設がありますが、  
      それぞれの施設の管理者(国や県を含む)がそれぞれの機能を確保するため流れてきて引っかかる流木やゴミを処理しているのが実状です。  
      それらの施設管理者には他に迷惑をかけずに施設を管理する義務があると思います。  
      一般廃棄物とみれば、市町村が適正な処理に努めなければなりませんが、受け入れ  
      能力がないのが実状です。  
      河川法にも「河川環境の整備と保全」が目的に入りましたし、河川の管理者(国、県)  
      としてやらないといけない部分もあると思います。例えば河川に不法投棄があり市町村で  
      対応出来ないときは河川管理者が処理しています。  
      と、訳の分からないことを書いてみましたが、S.Fさんのご期待にそえましたでしょうか。  
       
      【S.Fさんのメール】 
       
      S.Fさん、I.Mさん、こんにちはH.Fです。  
      ダムの流木について、横から乱入すみません。  
      流木の有効利用を妨げるものとして次の2点があります。  
      毎年一定量が流れてくるわけでなく、大きな洪水が来れば大量の流木が発生します。ダムがなければそのまま下流に流れ、時には橋梁に引っかかり流れがせき止められ堤防が決壊したり、端が落橋したり、海まで流れて大きな被害を生じたりします。  
      問題となるのは後半でなく、発生量が洪水により大きく異なることまた流木だけが流れているのでなく、プラスチックなどいろいろなごみも流れてくることです。  
      私が知っている多くのダムでは、流木をチップ化して再利用をしていますが、ごみが多くて分別できずに産業廃棄物として処分しているところもあります。  
       
      > →処理する義務はどこに?  
      > 管理受託している、県のものと違うかな・・・      
      ダムに入ってきたごみの処分は、ダムの管理者が行うべきものでしょう。  
      大量の流木などのごみは、ゲートなどダムの施設操作に支障を与える恐れがあります。  
       
       
      【S.Fさんのメール】 
       
      I.Mさん、H.Fさん、K.Sさん(さすが、皆さん、川、沢ですね)  
      ありがとうございました。  
      気軽な僕の質問に、さすがプロの様々なお話聞かせて頂きまして、質問の本人はびっくりの大喜び、おかげで、僕の株がうんと上がりました。そして、何よりも、ぼくも一杯勉強させて頂きました。  
      沢登の時、河原キャンプで人生を思いながら眺め、楽しんでる、流木焚き火にも、こんな背景があるんだ。  
      ちょっとだけ、流木の元の立木(お同じ読みの駄洒落ではありません)の持ち主の林業家とか営林署は、なんの咎めもないのでしょうね。
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